1.4.2 テスト計画作業とコントロール
from 1.4.0 基本的なテストプロセス
テスト計画作業とコントロール
テスト計画
スコープとリスクを特定し、テストの目的を定義
テスト範囲を決定し、どのようなテストを行うか(=目的)を定める
テスト目的は対象やスコープによって変わります。
テスト目的の例
欠陥検出、疎通確認の網羅など
目的達成のための障害となり得る要因をあげる
プロジェクト全体に及ぶ要因ならばプロダクト計画のリスクとして管理する
テストに対する包括的なアプローチを定義する
テストのポリシーや戦略を決定する
目的の具体化
アクティビティの定義(テストケース作成などのタスク)
テスト終了基準の定義
この基準はステークホルダとの合意が必要
テストケースの実施率、合格率、カバレッジ、インシデントの収束などなど
活動の具体化
具体化させるもの
何をテストするか
テスト活動でどのような職務を実行するか
いつどのようにテスト活動を進めるか
結果をどのように評価するか
いつテストを終わらせるか
テストレベルごとに適応するテスト技法を決める
テスト結果を評価し、終了基準を決める
リソースをわり当てる
物理的リソース
テスト環境
場所、動作環境、対象バージョン、テストツールなど
人的リソース
人数、技術者のスキル、ドメイン知識など
テスト分析とテスト設計のスケジューリング
分析材料を集める
ブラックボックス
仕様書、企画書などのドキュメント
ホワイトボックス
アーキテクチャ定義書、基本設計などの内部構造の資料
分析の速さは人依存
テスト実装、テスト実行、テスト結果評価のスケジューリング
計画の段階では概算スケジュール
大枠の工数やリソース割り当てのため
詳細スケジュール
担当者が見積もりをする
テスト実施中
事前準備、復旧作業、インシデント発生時の工数
テストコントロール
進捗と計画を比較して、計画からの乖離などの状況をレポートする
パフォーマンス測定、リソース利用率
妥当なパフォーマンスが得られているかを分析する
ホワイトボックスならばコードカバレッジなども計測する
モニタリング
プロジェクトに適したモニタリングとフィードバックを行い、テスト実行をコントロールする
メトリクス
消化率、合格率、ケースあたりの故障発生率、機能単位の欠陥混入率
プロジェクトミーティングなどで、報告の形式でドキュメント化
欠陥修正の管理
修正したコンポーネントの反映タイミング
プロジェクト計画やテスト計画で定めた構成管理タイミング
テストのタイミングもテスト計画で定めたタイミング
欠陥の影響によっては回帰テストを行う
意思決定
テストの中断、再開、終了の意思決定
「腐ってやがる、早すぎたんだ」というあるある
テストブロックの発生などで中断し、どこまで差戻すか検討する